2015年6月23日 今日のみ言
監獄にいる問、何度か母が訪ねてきました。定州から直接興南に行く汽車はないので、乗り換えながら二十時間もかけて来るのです。その苦労は並大抵のものではありません。若い盛りに獄舎につながれた息子に食べさせるために、親族の八親等まで頼って米を一握りずつ集めて、炒り粉 (はったい粉) にして持ってきてくれました。
面会所の鉄条網の外で息子の顔に出くわした母は、涙を流していました。はるばる遠く興南までやって来た強靭な母親が、監獄の息子を見るなり胸が詰まり、顔も上げることができずに泣き続けました。私の姿があまりにみすぼらしかったのか、いくら強靭な女性であっても、苦痛のただ中にいる息子の前では弱い母親にすぎませんでした。(平和を愛する世界人としてp117)