おなかが空けば食べ物が恋しくなります。空腹時のご飯の恋しさは嫌というほど知っていますが、世界のためにご飯一食ぐらいは犠牲にできて当然だろうと思いました。新しい服を着てみたこともないし、どんなに寒くても部屋に火を入れませんでした。とても寒いときの一枚の新聞紙は、絹の布団のように暖かいものです。私は一枚の新聞紙の価値をよく知る男です。~東京で労働者と寝食を共にしながら、また乞食と食うや食わずの悲哀を分かち合いながら、苦労の王様、苦労の哲学博士になってみて、初めて人類を救おうとする神の御旨を知ることができました。それゆえ、三十歳までに苦労の王様になることです。苦労の王様、苦労の哲学博士になること、それが天国の栄光に至る道です。(平和を愛する世界人としてp88)