神は時代によって変わる神ではありません。歴史の変化があったとしても、その変化を動かし、完成に導くことのできる神です。複雑多端な社会環境から主体的な権限を失う立場にいる神ではなく、社会環境がたとえ複雑多端だとしても、どのようにしてでも主体的な基準を中心として収拾し、一つの目的圏を成すことのできる主体力を持つ神なのです。宗教がそのような神を信仰の母体としているという事実を私たちは知っています。このように見るとき、信仰には必ず基準がなければならないのです。(一九七一・六・二七、)
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