生涯を捧げて耐え難い道を行かなければならないのが、ノアの路程であることを誰よりもよく知っていた神様は、ノアの受難の道より平坦な内容をもって命令されたのではないのです。それよりもっと難しい内容があったので、それを条件として解決できる、一つの方便になることを願われる心をもって、ノアに百二十年の間、受難の道を行けと命令されたのです。そのような神様の心は、どれだけ悲惨であったでしょうか。言うに言われぬほど、悲惨だったのです。ですから、ノアがその命令を受け入れるか、受け入れないかという緊張した瞬間において、ノアが順応する立場を取るとき、ノアよりもっと喜ばれた方が神様ではないでしょうか。また、ノアよりもっと悲しまれる方も神様なのです。(氏族的メシヤと天一国創建 96p)