子供たちが言葉を覚える時に、言葉を覚えるその息子は、お父さんということを分かって「お父さん」と言うのでしょうか。お父さんという言葉の意味を知らずに「お父さん」と言うとき、その息子は、お父さんとは何かが分かるのかということです。それは習慣化されていくうちに「ああ!そういうわけで、これがお父さんなんだなあ!」と思うようになるのです。子供たちが言葉を学ぶのを見ると、本当に不思議です。抽象名詞のようなものも、みなどのように知って納得するのでしょうか。それを説明して分からせようとすると、百科事典がみな動員されなければならないはずなのに、何事もないように、そういう言葉をしっかり習っていっているのです。(訓教経(下))